ズドラーストヴィチェ、世界一周しているほしけんです。
前回、夜行バスでルーマニアのブカレストからモルドバのキシナウまで移動しました。
調べると、モルドバ内には未承認国家である沿ドニエストル共和国という国が存在すると。
人生で未承認国家には行ったことがなく、これは行ってみよう!ってことで言ってみることにしました。
【未承認国家】モルドバ内にある沿ドニエストル共和国へ【ここはロシアか?】
沿ドニエストル共和国(トランスニストリア)は未承認国家です。
承認国家というのは、通常国はほかの国から承認されて、国として認められます。余談ですが、世界には195か国くらいあります。
そのため、未承認国家というのは、承認国家の逆。
つまり、ほかの国から承認されてない(認められてない)国となります。台湾も未承認国家ですよ。
ちなみに、沿ドニエストル共和国を国として承認しているのは、未承認国家というね。。。
大体旧ソ連の国に未承認国家が多いイメージですね。ほかにはジョージアに2つ。
こういう未承認国家の形成は、スターリンが民族同士のややこしい問題を利用することで生まれています。すべてではないですが。
例えば、アゼルバイジャンには未承認国家であるナゴルノ・カラバフがあります。
これはソ連が解体し、各々独立!って時にトラブルになるんです。
というのも、アルメニアはキリスト教の国、アゼルバイジャンはイスラム教の国。
アゼルバイジャン内にあるナゴルノ・カラバフという地域にアルメニア人が住むようにした。
ソ連解体後、じゃあ独立するときにナゴルノ・カラバフはどちらの領土なのか?ってことで両国はもめるわけですね。
ナゴルノ・カラバフに住む人たちからすれば、アルメニアになりたい。
アゼルバイジャンからすれば、自国の領土内にある。
それで紛争に至るわけです。特に宗教が違いますから。
ちなみに、アゼルバイジャンはトルコからの支援を受け、ドローンを使ってアルメニアを打ち負かすのです。
こういったことをいろんなところでやったから、未承認国家があるということです。特にこの地域はですが。
トランスニストリア地域には、モルドバ政府の施政権が及んでおらず、仮に日本人渡航者が同地域での事件・事故等に巻き込まれた場合、モルドバ政府や在モルドバ日本国大使館が十分な救済措置を講じることができない状況にあります。
海外安全ホームページ: 危険情報詳細 (mofa.go.jp)
この地域は外務省の渡航情報で、レベル3となっています。また、上記のようなトラブルがあった場合、対応が難しくなりますので注意。
キシナウからティラスポリへの行き方
【未承認国家沿ドニエストル共和国(ティラスポリ)に入国】
— ほしけん🇯🇵世界一周かんりょ! (@freetravel_guy) September 11, 2023
行き方
💰59.25レイ+64沿ドニエストルルーブル
⏰2h位(検問まで1h)
🚌キシナウhttps://t.co/t941Lf9DEf
🚌ティラスポリhttps://t.co/GL1IdRiycQ
※渡航レベル3なので自己責任だし、未承認国家なのでトラブルあると大変。 pic.twitter.com/xc6B2XpDhl

この場所でティラスポリ行きのチケットを購入できます。

料金は約60レイ(530円)程度。

これに乗っていきます。一応、集まり次第ではなく、時間が決まっているようです。
意外と現地民だけでなく、イギリス人と韓国人のひとがいました。人気スポット?笑

大体1時間で国境に来ました。モルドバからすれば、国内移動なのでへぇーという感覚。なので、特に何もありません。というか検問も無かった気が。
しかし、沿ドニエストル共和国にすれば入国なので、手続きが必要です。

渡航に関しては日帰りであれば、とくにビザは不要のようです。自分は日帰り。この紙は出国時に渡すのでなくさないように。
ここの人に「日本のお金もってないか?よかったら頂戴」と言われましたが、持っていないので上げませんでした。
ふと思うのですが、彼らは一応モルドバに国籍があります。が、沿ドニエストル共和国にも国籍?があるでしょう。
果たしてそもそもモルドバへの移動は自由なのでしょうか?入れるのであれば、モルドバのパスポートを保有でき、海外へも行けるはずです。
が、それは可能なのでしょうか。
そんなことを考えると、もしかしたら彼らはパスポートを持てず、コインを集めているのかな?と思ってしまいました。

出発から2時間で、ティラスポリの駅(終点)です。帰りの車もここから出発します。
ここはロシアか?沿ドニエストル共和国の町をぶらり。
沿ドニエストル共和国の通貨であるルーブルを銀行で両替
ここには両替所があるらしいのですが、今日は日曜日。やっていないとのこと。

沿ドニエストル共和国では、独自通貨である沿ドニエストル・ルーブルが使われています。つまり、この通貨を持っていないと買い物はできません。
当然ながら、クレジットカードは非対応、ATMも非対応です。理由として承認されてない国の通貨のレートはないからでしょう。
ちなみに、現地民はATMが使えます。
通貨の名前がルーブルということから、ここはロシア系の多い国。
モルドバはモルドバ語やルーマニア語がつかわれていますが、全く通じません。
試しに翻訳アプリでモルドバ語を使ったら通じず、ロシア語にしたら通じました。
そういう世界なのです。
まずはルーブルを手に入れるため、銀行へ。ここは日曜日もやっていました。

当時のレートとしてはこんな感じ。米ドルが一番レートが良かったですね。
大体1ドル=147円だったので、1ルーブル=9円くらいということでした。

余談ですが、沿ドニエストル共和国は世界で初めてプラスチック硬貨を発行した国なんです。
現在は発行を終了しており、金属硬貨となっています。
プラスチック硬貨としてあるのは1、3、5、10(合計19ルーブル)の4種類ですが、販売価格は4枚セットで22.3ルーブル(200円)でした。
ま、これがコレクターの間で高値、、、ここまでにしておきましょう。自分は複数セット買っておきました。
モルドバだけど、まるでロシアのような世界。

さて、お金も手に入ったので街を歩いていきます。ここは沿ドニエストル共和国の名前でもあるドニエストル川。泳いでいました。

街を歩いてて聞こえる言語は、ロシア語。
そして、われわれ承認国家に住む人間からすれば、未承認国家の人間はどういう生活をしているんだろう?と思い歩いていました。

が、いたって普通なんですよね。そこら辺の国と同じように生活をしているんです。
ここから考えるのは、国は所詮、国だということ。
国民はどこに住もうが関係なく、世界は回るのです。
正直、山奥に住んでいる人からすれば、自分の国のトップが誰であろうが関係ありません。
日本に住んでいる我々だって、そこまでトップのことに興味がないのだから(人によりますけど)なおさら理解できるでしょう。

おそらくレーニン像。

一応、モルドバと戦争をしており、ロシアの支援を受けて勝利をしています。なので、今のようになっているわけですね。

教会もあります。ロシア正教かなー。

スーパーもあります。文字がロシア語ですね。

商品もモルドバでは見なかったものが並んでいます。ロシアから支援を受けているのでしょうか。
また、店員が袋に商品を詰めるので非常に時間がかかります。。。

という感じで、沿ドニエストル共和国観光を終えて、キシナウへ戻りました。
が、実はトラブルが。自分は行きも帰りも同じ料金と思っていたんです。
帰りの車も同じ料金ではなくなっているんです!行きは60モルドバレイだったのに、帰りは64ルーブルになっているんです。
これは以前のレートは等価だったんですが、上の銀行のレートを見てわかる通り等価ではなくなっているようです。
しかも、チケットは駅構内で買うんですが、モルドバの通貨も受け付けてくれず、しぶしぶ銀行へ両替しに行く必要が。。。
って困っていたら、いいよ、60で乗せてやるから車の中で待っていな!っていう人がいて、何とか帰れたのです。。。
沿ドニエストル・ルーブルってこの国内でしか価値がない通貨だから使い切ろう!ってやってたら、こういう結果になったので、注意しましょう。
まとめ
ということで、キシナウから日帰りで沿ドニエストル共和国に行ってきました。
人生初の未承認国家でしたが、いろんな疑問がありましたね。この記事内で書いた通りです。ただ一つ言えるのは、普通に生活しているということ。
それでは、読んでくれて、スパシーバ(ロシア語)
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